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「望むのは戦闘停止」ガザ衝突2年 和平案の協議開始も空爆止まず住民が悲痛な訴え

国際

 ガザ地区での衝突が始まってからきょうで2年です。南部ハンユニスで避難を続ける男性がANNの取材に応じ、和平案の中身にかかわらず戦闘を停止するよう訴えました。

ラミー・アブ・ナスルさん(48)
「もし戦闘が止まったら、海外で息子に治療を受けさせることが私の願いです。ガザ地区では彼に適切な医療を提供する方法がないからです」

 南部ハンユニスで取材に応じたアブ・ナスルさんは、この2年間で15回ほど避難を余儀なくされたと明かします。

 多くの家族を失ったほか、イスラエル軍に銃撃された18歳の息子は手足にまひが残り、身動きが取れません。

 2023年10月7日に一連の衝突が始まって以降、ガザ地区での死者は6万7160人に上りました。

 和平案の実現に向けた協議も始まりましたが、イスラエル軍は攻撃を継続していて犠牲者は増え続けています。

ラミー・アブ・ナスルさん
「空爆は一瞬たりとも止むことがありません。毎日死者が出て、激しい空爆のせいで夜も眠れません。正直なところ、(和平案を)ハマスが受け入れたと聞いた時は皆喜んでいました。しかし、私たちが苦しい避難生活から解放され、皆が自分の家や地域に戻ることができるようになるまでは本当の幸福などありません。トランプ氏の和平案がガザに有利かイスラエルに有利かにかかわらず、我々が望むのは戦闘が止まることです」

 一方で、アブ・ナスルさんは戦闘終結後はパレスチナ人がガザ地区を統治することを望んでいると語りました。