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法改正したのに…街で撃てない 住居エリアにクマ相次ぐ 人的被害 過去最悪と同ペース

社会

 過去最多となっているクマの被害についてです。今月、町に出たクマを撃つことができる法改正が行われましたが、自治体からは戸惑いの声が聞こえています。

■住居エリアにクマ続出

 今年は6月、7月、8月にも…人の生活圏にクマが続出。被害件数は過去最多だったおととしと同じ水準となっています。

■新ルール 自治体のホンネは?

 これまでクマへの発砲は警察の許可が必要でしたが、今月から市町村の判断で発砲が認められることになりました。

 人の日常生活圏に浸入している、緊急性がある、迅速に捕獲できる他の手段がない、人に弾丸が到達する恐れがない。

 この4つの条件をすべて満たすことが必要です。

 各自治体の関係者に聞くと…。

福島県内の自治体関係者
「今まで警察の許可が必要だった部分が市のほうにおりてきた。対応する選択肢が拡大された」

 一方で…。

秋田県内の自治体関係者
「もし市街地の建物に囲まれたようなところにクマが出没し、木の上にとどまったとして、クマが動いたりするとその部分が一からになってしまう。そういうことを考えると本当に撃てるのか」

 18日もパトロールしていた岩手県内の猟友会では…。

花巻市猟友会 梅原大介事務局長
「前までの警察からの許可だろうがリスクは高いので意識は変わらない。現場の状況で市長や関係者と相談して発砲することになるので変わりない」

 発砲前には住民の避難指示など安全確保が義務付けられます。

花巻市猟友会 梅原大介事務局長
「(判断基準が)人によって全然違うと私は思う」

 捕獲する現場は今後、どう対応していくのでしょうか。

花巻市猟友会 梅原大介事務局長
「緊急銃猟になる前に花火での追い払いがほとんどでは」