ロシアのリャプコフ外務次官は、ウクライナとの和平交渉について「勢いはほぼ失われた」と述べました。
ロシアのリャプコフ外務次官は8日、記者団に対して「8月のアラスカでの米ロ首脳会談で生まれたウクライナ和平への勢いはほぼ失われた」と述べました。
ウクライナを支持し続けるヨーロッパ諸国に原因があるとも主張しました。
また、アメリカのトランプ大統領が検討している巡航ミサイル「トマホーク」のウクライナへの配備を巡り「アメリカには冷静かつ責任ある対応を取るよう求める」と牽制(けんせい)しました。
プーチン大統領はトマホークの配備は「新たなエスカレーションを引き起こす」と述べています。
プーチン大統領とトランプ大統領は8月にアメリカのアラスカで会談し、ウクライナの和平合意について協議しました。
ただ2カ月経っても、停戦交渉は進展していません。
むしろプーチン大統領はこの会談で、ウクライナへの空爆を激化させてもトランプ大統領は抵抗しないと確信した、と欧米メディアは報じています。
実際に会談後もウクライナへの空爆はさらに強まっています。
トランプ大統領は停戦交渉が進まない現状に不満を示し、ロシアに圧力をかけるため、ゼレンスキー大統領が求めている「トマホーク」の供給を検討しています。