広島市安佐北区の高陽地区で6日、路線バスの実証運行が始まりました。なぜその場所で?背景を取材しました。
若森明日香記者「午前10時すぎです。安芸矢口駅前行きの実証運行のバスが出発しました」
6日、運行が始まったのは安佐北区の高陽地区を走る広島交通とJRバス中国の路線バス。
高陽車庫からフジグラン高陽を経由し、住宅街が広がる高陽台や矢口が丘を通過、JR安芸矢口駅を往復するルートです。
これまでは住宅街を通りJR安芸矢口駅に向かうバスはなく、市内中心部へ向かう直通ルートのみでした。
なぜ実証運行に取り組むのか。そこには路線バスの課題がありました。
バス協調・共創プラットフォームひろしま 事業推進課 山本陽明課長「地区の皆さんの利便性向上、さらにバス事業の持続性。こういったものを確保できるよう取り組みを進めていきたい」
高陽地区では、朝と夕方の時間帯はバスの利用者は多いものの、日中は地区内で移動する人が多く、利用客や便数が少ないという課題が。
今回の実証運行では、高陽台の場合これまで往復5便のみだったところ、16便まで増やし利用しやすくします。
女性「タクシーでいつも帰っていたので便利がよくなった。きょう初めてなのでちょっとドキドキしながら乗った。タクシーで何万円って使うからね」
利用客「最近タクシーが高くなったので、できるだけバスを利用している。(坂を)なんとか下りても上がるのがね。少しは助かるかも」
実証運行は12月30日まで行われ、利用者にアンケートを取りながら課題を見つけていくということです。