16日に発表された基準地価は4年連続で上昇し、不動産価格の高騰も止まりません。東京23区の新築マンションの平均価格は1億3000万円を超え、過去最高を更新する中、中古物件をリノベーションしたマンションに注目が集まっています。
■“自転車店”が全国3位?期待と困惑
北海道・千歳市で自転車店を営む寺西さん。
(共盛自転車商会寺西和也さん)「急に今、全国3位って言われても、リアクションに困るというのと、もうただただすごい」
16日に公表された全国の土地価格。自転車店がたつ、まさにここの地価が、たった1年で29.6%も上昇しました。商業地としては、全国3位の上昇率です。
(福士昌希ディレクター)「全国で2番目も同じく千歳市です。こちらのトンカツ店のある土地の上昇率が29.9%となっています」
さらに―。
(本吉智彦記者)「商業地の土地の価格の上昇率が全国で最も高かった場所はこちら、千歳市の居酒屋のある場所です」
こちらは1年で31.4%の上昇率で、東京・銀座や浅草を上回り、全国1位です。
北海道の中部にある、人口10万人弱の千歳市が、なぜ商業地の地価上昇率、全国トップ3を占めることになったのか。それは―。
(共盛自転車商会寺西和也さん)「新千歳空港に近いこちらのエリアで今大規模な半導体工場の建設が進められています。現在は800人以上の従業員が働いているということです」
千歳市では、日本の半導体メーカー「ラピダス」が4月から一部製造ラインの稼働を始めていて、2040年までの経済効果は1423億円に達すると見込まれています。
(海鮮市場福田幸次郎代表)「だいたいは『ラピダス関係で来ているんです』みたいな話をされるので、お肉系やお刺身系、どんって頼んできますね。期待感はもうめちゃくちゃですね」
地価上昇率、全国3位の自転車店も。
「ラピダスさんで働いているお客さん、自転車買いに来たり、修理に来たり、(地価上昇したが)そもそもがそんなに高い土地ではなかったので、今まで通り、がんばって自転車屋を盛り上げていこうかなと」
■バブル崩壊後“最大”地価上昇率に
今年の地価の全国平均は、去年から1.5%のプラス。これはバブル崩壊後、最大の上昇率です。国内景気が緩やかに回復する中、海外から投資マネーが流入していることなどが地価の押し上げにつながっていると言います。
首都圏の新築マンションの値上がりも続いています。8月の平均価格は、1年前より8.3%上昇し、1億325万円に。
(都内で賃貸30代夫婦)「新築はやっぱり高すぎて手が届かなくて。そこで足踏みして動けないですね」
9月21日『有働Times』より