埼玉県行田市で作業員がマンホールに転落し4人が死亡した事故で、消防が駆け付けた際の内部の硫化水素の濃度は、基準値の8倍に達していたことが分かりました。
2日、行田市で下水道管の清掃作業中だった53歳の男性がマンホールに落下し、死亡しました。
消防によりますと、男性ははしごを使って地下に降りている際に転落したとみられるということです。
男性を助けるためマンホールに入った50代の男性3人も意識がない状態で見つかり、死亡が確認されました。
その後の行田市への取材で、作業開始時に義務付けられている内部の硫化水素濃度の測定では、基準値内の数値が検知されていたことが分かりました。
このため清掃作業は続行され、作業員は防護マスクを着用せず作業にあたったということです。
ところが消防が救出に駆け付けた際には基準の最大8倍の硫化水素が検知されていたことが分かりました。
警察は司法解剖で死因の特定を急ぐとともに、作業時の安全管理などについて調べています。