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“異例の猛暑”夏野菜ピンチ 冷やし中華に欠かせないキュウリが…

社会

 この時間は関東を中心に警報級の大雨となっています。一方、猛烈な暑さで、あの夏野菜の価格にも影響が出ています。

■夏を彩るあの野菜が高騰?

 異例の猛暑は夏野菜に異変をもたらしていました。冷やし中華を彩る夏野菜といえば「キュウリ」です。

常連客
「冷やし中華からキュウリがなくなるってことは、もう考えられない。冷やし中華にはキュウリだけでもいいっていうくらい。絶対に不可欠!キュウリが不可欠!」
「夏野菜で体を冷やすのにはキュウリがいいの」

 その夏に欠かせないキュウリの価格が高騰しています。

 2日午前9時半ごろ。青果店の開店前、店内にキュウリを並べ始めました。このキュウリの価格を決める場面をのぞいていると、仕入れていたのは福島産。まっすぐ形のきれいなキュウリの価格は…。

大権商店 森輝夫店長
「税込み63円です。きのうは10円くらい安かった」

 1日より10円高い、キュウリ1本が63円となりました。

大権商店 森輝夫店長
「去年からすると3、4割は今の時期限定だと高い」

 去年より3割以上も高くなったというキュウリ。

大権商店 森輝夫店長
「夏場は本当に精神的に参りますね。野菜の傷むスピードが冬場の3、4倍となるので、本当に商品管理はすごく大変です。野菜を作る人からすると、もっと大変なんじゃないかと」

 生産農家でもキュウリの“ある速さ”に悩まされ、価格の高騰につながっていました。

■キュウリ高騰 なぜ?

 キュウリは、なぜ今、高くなっているのでしょうか。

 日差しが照り付けるビニールハウス。中に入ると…。

ちちぶ丸山農家 丸山貴吾さん
「こちらが曲がってしまったキュウリ。暑さとかストレスが掛かって曲がってしまう感じ。(ビニールハウス内は)35℃近くまでは上昇します。キュウリにとっては28℃くらいが適温。(通常より)だいぶ(気温は)上回っています」

 連日の暑さの影響で高温障害を引き起こしていました。曲がるだけではありません。

ちちぶ丸山農家 丸山貴吾さん
「こういう形で実が死んでしまったりとか、キュウリになる前に死んでしまう。くびれができてしまう」

 さらに、成長の早いキュウリは収穫時期を間違えると巨大化。標準のキュウリと比べてもらうと…。

ちちぶ丸山農家 丸山貴吾さん
「暑ければ暑いほど成長が速くなる。取り逃すとすぐ大きくなってしまう。一日で通常の出荷サイズから、これくらいになってしまう。このサイズまでになると、通常は市場に出すことができない」

 暑さの影響で標準サイズのキュウリは出荷数が減少。暑さがキュウリの高騰につながっていました。

 埼玉県のスーパーでは客のニーズを見込み、キュウリなどの規格外野菜をあえて販売しています。

 消費者の反応は…。

スーパーの利用客
「この本数でそんなに高くない」
「ちょっと変形していてもおいしい。全然、関係ない。安いのが一番いい」