千葉県で今月13日から続いた記録的な豪雨に加え、26日には石川県と富山県でも激しい雨が降り、各地で被害が相次ぎました。
こうした中、自動車で冠水した道路に遭遇した際の注意点について、JAF=日本自動車連盟が呼びかけています。
千葉県では記録的な豪雨によって道路の冠水が発生し、車が水に浸かって動けなくなるケースが相次ぎました。
JAFが行った実験では、水深およそ60センチの冠水路を走行した車は、進入後まもなくエンジンが停止。車内には徐々に水が流れ込み、わずか10分ほどで車内の水位も約60センチに達しました。
JAF広島支部によると、車の床付近まで水位が上がると、車内に水が侵入して電装品が故障し、走行できなくなるおそれがあるということです。
また、誤って冠水した道路に進入してしまった場合は、まず窓を開けられるか確認することが重要だとしています。水位が上昇すると車内外の水圧差によってドアが開かなくなる可能性があるため、早めの避難が必要です。
窓が故障などで開かない場合に備え、JAFは緊急脱出用ハンマーを運転席の近くに備えておくよう呼びかけています。万が一の際には、窓ガラスを割って車外へ脱出する手段として有効だということです。
JAF広島支部の青山侑義さんは、「日頃から身近な道路の危険箇所を把握しておくことが大切です。水位が上がっている状態では救援が難しい場合もあるため、何よりも冠水した道路には入らないことを意識して運転してほしい」と注意を呼びかけています。
【近年増加の内水氾濫とは】
各地で大雨による被害が相次ぐ中、河川の氾濫だけでなく、排水が追いつかずに発生する「内水氾濫」にも注意が必要です。広島市は内水ハザードマップを公表していて、事前に浸水リスクを確認しておくよう呼びかけています。
大雨による浸水被害では、川の水があふれる「外水氾濫」だけでなく、「内水氾濫」にも注意が必要です。
内水氾濫は、短時間に大量の雨が降り、下水道や排水施設の処理能力を超えた場合に、排水しきれなくなった雨水が市街地などにあふれ出す現象です。
広島市では、中心市街地で1時間に53ミリの雨が降っても浸水しないことなどを目標に雨水幹線の整備を進めています。しかし、それを上回る記録的な豪雨では浸水が発生する可能性があります。
広島市が公表している「内水ハザードマップ」では、1時間に130ミリの雨が降った場合を想定した浸水区域が示されています。これは、千葉県柏市で記録された1時間110ミリの豪雨を上回る規模を想定したもので、最大クラスの浸水リスクを示しています。
マップを見ると、安佐南区の太田川沿いでは比較的浸水想定が少ない一方、祇園地区の商業施設周辺などでは浸水が想定される区域もあります。広島市によりますと、通常の大雨で浸水が発生しにくい地域でも、これまでに経験したことのないような豪雨では浸水する可能性があるということです。
また、浸水リスクは川の近くにあるかどうかだけで決まるわけではありません。周辺より地盤が低い場所などでは、内水氾濫による浸水が起きるおそれがあります。
浸水被害を防ぐためには、側溝や排水溝に泥や落ち葉がたまっていないか日頃から点検し、清掃しておくことが有効です。
また、避難情報が発表された際は、周囲の状況に応じて自宅の2階や避難所など安全な場所へ早めに避難することが大切です。
浸水が浅い場合には、水のうによる浸水対策も有効です。段ボール箱の中に水を入れたビニール袋を入れ、水のうの代わりとして活用する方法もあります。
大雨による被害から身を守るためにも、自宅や勤務先の周辺にどの程度の浸水リスクがあるのか、ハザードマップで事前に確認しておくことが重要です。