広島電鉄が保管してきた被爆敷石が、広島市東区の広島東照宮の境内に移設されました。25日には完成を報告する神事が行われ、広島電鉄の椋田昌夫会長らが参列しました。
広島東照宮は江戸時代に創建された神社で、徳川家康をまつっています。
爆心地からおよそ2.2キロの場所にあり、原爆によって本殿や拝殿は焼失しましたが、唐門や翼廊などは被爆建物として現在も残されています。唐門と翼廊などは広島市の重要有形文化財に指定されています。
境内に新たに敷設されたのは、かつて路面電車の線路で使われていた被爆敷石です。原爆を乗り越え、戦後の復興期から長年にわたって市民の足を支えてきました。今回、広島電鉄から寄贈された約1000個の敷石が石畳として整備されました。
完成した石畳を見て回った広島電鉄の椋田会長は
「眠っていた被爆敷石が生き返ったという感じがする」
と話しました。
その上で、
「悲劇だけを伝えるのではなく、その中から立ち上がった広島、復興した力を皆さんに感じてもらえれば」
と述べ、被爆の記憶とともに復興の歩みも伝えてほしいと期待を寄せました。