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核兵器なき世界へ 広島空港に「巨大壁画」

広島

被爆80年をきっかけに、核兵器のない平和な世界を願う巨大な壁画が広島空港に完成しました。

壁画は、縦10メートル、横20メートルの大きさで、広島空港の東側増築部分に、核兵器の廃絶を訴え続け県被団協の初代理事長も務めた森滝市郎さんや「原爆の子の像」のモデルとなった佐々木禎子さんなど数々の被爆者の姿などが描かれています。

メキシコ人の壁画家が制作したもので、今回の取り組みは核兵器のない世界を願う広島とメキシコ両地域の思いを“空の玄関口”から世界に発信しようと企画されました。

広島空港の壁画の前には田中稔子さんの姿もありました。
6歳のとき爆心地から2・3キロの地点で被爆した田中稔子さんは、壁画家の2人に壮絶な被爆体験を話し、壁画には被爆者の記憶や意思を継承する誓いが込められているということです。

■田中稔子さん
「日本で壁画はあまりないので、これはすごく広島の宝であり日本の宝になると思います」

壁画の完成式には去年ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の箕牧智之代表委員らも参加しました。

■日本被団協
箕牧智之代表委員
「3年や5年で風化しない100年もつと聞いた。私たち被爆者がこの世からいなくなってもこの絵はずっと生き続けると思う。核兵器のない世界・戦争のない世界を訴える壁画になることを願っています」