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広島空港に巨大壁画 メキシコ人きょうだい 平和への願い込める

広島

広島空港の東側増築棟に現れたのは、完成すれば縦10m、横20mになる巨大な壁画です。

平和の象徴である折り鶴や、戦時下を生きた被爆者の姿などが描かれ、被爆者の記憶や意思を継承する誓いが込められています。

大きな機械に乗りながら描き進めているのは、メキシコ人の壁画家きょうだいです。

これまで社会問題をテーマにした壁画をメインに、南米やヨーロッパなど25カ国以上で制作してきました。

今回の取り組みは、核兵器のない世界を願う広島とメキシコ両地域の思いを“空の玄関口”から世界の人々に発信しようと企画されたものです。

平和公園近くのカフェで5日、この壁画に関するイベントが開かれ、壁画家2人のほか企画を提案したきょうだいが制作の裏側を説明しました。

企画を提案した弟・グティエレス実さん「(メキシコでは)教科書の挿絵はほとんどが壁画の写真。なので我々の頭は壁画で学ぶという1つ教材なんです。教育の題材なんです」

イベントには生後9カ月で被爆した広島県被団協の佐久間理事長も駆け付け、壁画に込められた思いに耳を傾けていました。

広島県被団協 佐久間邦彦 理事長「平和のメッセージ『核兵器のない世界を』ということを世界に訴えることも、広島空港にできた価値は私は非常に大きいと思う」

壁画は14日に描き終わり、15日には完成を祝ってイベントが開かれる予定です。