物体が宙に浮いてる動画がSNSで話題になっています。この不思議な物体は、なぜ浮いているのか。制作した研究者に聞きました。
■“謎の浮遊物”正体は?
まるで魔法です。ライトを当てると、ふわり。その姿は空飛ぶじゅうたんのようです。
名古屋大学がSNSに投稿した動画。
名古屋大学のX(旧ツイッター)から
「フェイク動画ではありません!」
動画は180万回以上も再生され、大きな話題になっています。
その謎を探るために訪ねたのは、動画を投稿した名古屋大学大学院工学研究科の上野智永助教です。
宙に浮いていた物体をランプの下に置くと…。
名古屋大学大学院工学研究科 上野智永助教
「このように浮き上がります」
林美桜アナ
「浮いてますね」
この不思議な現象には科学的な理由がありました。
名古屋大学大学院工学研究科 上野智永助教
「手を出して目をつぶって下さい」
すると…。
林アナ
「(手に)乗っているけど重さがない。混乱しちゃいますね。持ってますよね。でも持ってないんです。何の重さも感じない。触ってる感覚もない」
名古屋大学大学院工学研究科 上野智永助教
「カーボンナノチューブをベースにした炭素状の繊維。非常に直径が小さい。ナノレベルサイズのもの」
鍵を握るのは超軽量素材の構造です。
顕微鏡で見てみると、中はスカスカのスポンジ状です。こうすることで、空気より密度が小さくなるといいます。
名古屋大学大学院工学研究科 上野智永助教
「スポンジの“骨格”が周囲の空気の密度より軽くなっている。その中で空気を温めてあげると、その素材を持ち上げるのに十分な浮力が生まれる」
ライトを当てると、素材の中の空気が温められます。すると、空気の状態が変化し浮力が生まれます。その結果、浮き上がるのです。
名古屋大学大学院工学研究科 上野智永助教
「原理は熱気球と同じような形」
実験では、より浮力が生まれやすいように液体窒素でトレーを冷やしています。
そして、この浮く素材は未来の生活を変えるかもしれません。
名古屋大学大学院工学研究科 上野智永助教
「軽い素材なので、飛行機や空飛ぶ車、宇宙分野でも軽さが求められるので、使ってもらいたい」
街では、こんな夢も聞こえてきました。
70代の人
「空飛ぶじゅうたん。あっという間に富士山まで行けちゃう」
実験では、桜の花びらを乗せて浮かせることにも成功しています。
いずれ、絨毯に乗って空を飛べる日は来るのでしょうか。
名古屋大学大学院工学研究科 上野智永助教
「原理的には可能かなと思う」
「もう少し材料を強くしたり大きくしたりしないといけない」
上野助教によりますと、この浮く素材が2000万枚あれば空飛ぶじゅうたんの実現の可能性があるといいます。
横に並べると、絨毯の長さは北海道から沖縄までの距離に相当します。
名古屋大学大学院工学研究科 上野智永助教
「少なくとも10年はかかるのでは」
「(Q.10年?そんなにすぐ?)もうちょっとかかるかも」
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