ウクライナ侵攻を巡るアメリカとロシアの首脳会談を前に、EU(ヨーロッパ連合)の加盟国の首脳らが「国境は力によって変更されてはならない」などと主張しました。
EU加盟国の首脳らは12日に発表した声明の冒頭で「ロシアによる侵略戦争を終結させ、ウクライナに公正で持続的な平和と安全を実現するための努力を歓迎する」とアメリカのトランプ大統領の取り組みを称えました。
そのうえで「公正で持続的な平和は独立、主権、領土の一体性といった原則を含む国際法を尊重しなければならず、国境は力によって変更されてはならない」と主張しました。
15日のアメリカとロシアの首脳会談を前に「ウクライナとロシアの領土の交換」を示唆しているトランプ大統領を牽制(けんせい)した形です。
また、EUの首脳らは「平和への道筋はウクライナ抜きで決定することはできない。意味のある交渉は停戦または敵対行為の減少という状況においてのみ行うことができる」とも述べています。
イギリスを含めたヨーロッパ主要国の首脳らはゼレンスキー大統領やトランプ大統領らを招いたオンラインの会合を13日に開催し、ウクライナの安全保障や領土に関する権利などを議論します。