「熱中症警戒アラート」が発表された東京。8日連続の真夏日で、最高気温は猛暑日手前の34.8℃です。都内では24日午後3時までに、熱中症とみられる症状で56人が搬送され、そのうち1人が重症となっています。
■猛暑で「せきが止まらない」その訳は?
30代の人
「めちゃめちゃ暑くて駅来るまでに頭が痛い。命の危機は本当に感じる」
都内のクリニックでは…。
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長
「せきが止まらない人が多い。激しいせき、しつこいせき、せきぜんそく、起こしやすくなっている。この暑さで感染症がはやっている」
妊娠中の女性は、激しいせきの症状が…。
女性
「吐きそうというか、オエッて感じのところまでせきをしてしまう」
医師
「百日せきの抗原検査、陽性。今すごくはやっている」
感染症の「百日せき」と診断される患者が相次いでいます。
医師
「放っておくと100日、3カ月以上せきが激しい時期が」
「猛暑」と「せき」の関連は…。
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長
「暑さで免疫力が落ちている。換気も不良になる、エアコン主体で。さらにはエアコンがダイレクトに鼻や喉に当たることで粘膜が乾燥。粘膜のバリアー機能が落ちることでウイルスが付着した後に体の深部に入りやすく、感染症が起こりやすい」
■「即冷グッズ」大ヒット!
暑さから自分の身を守るには、どうすればよいのでしょうか。ディスカウント店でこの夏売り上げが伸びている「暑さ対策」の家電がありました。
設置の工事が必要ない、その名も「どこでも置くだけスポットエアコン」です。ダクトを窓から出すだけで、エアコンとして使えます。
PB家電 開発担当 今井潤さん
「壁掛けエアコンだと買った後に設置工事に2、3週間待つが、こちらは買ったその日に自分で設置して使える。特に北海道は全室にエアコンを付ける文化がない地域なので、この商品を買い求める人が非常に多い」
「冷たさ」を感じられるグッズを求める人たちも。生活雑貨店ではこの夏、売れ筋に変化が。
ロフト広報 横川鼓弓さん
「今年は耐え難い暑さが続いているので、涼しさよりも冷たさを直接感じられる商品が人気」
水筒型の保冷スティックは中に入れた飲み物を凍らせることで炎天下でも首に当てれば体を冷やすことができ、熱中症対策として役立ちます。この1カ月で5800個が売れたといいます。
20代の人
「氷を首に当てるのが気持ち良さそう。買ってみようかと。急にキーンと冷える方がありがたい」
熱中症の人を救護する「クールバッグ」も新たに登場しています。
ナインバード 千田泰史代表
「熱中症の罹患(りかん)者を安全な所に運べるように担架が付いていて、救護寝袋のような商品。小さくて薄い」
広げると、人が中に入れるほどの大きさに。袋の中に水を入れて、熱中症とみられる人の体を冷やします。
ナインバード 千田泰史代表
「熱中症にかかった人は深部体温が39から40℃近くまで上がる。その体温を10分以内に冷却すると非常に助かる人が多い。10分を目安に水道水で冷却する」
来月から学校や商業施設などに設置される予定です。