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EUの対ロシア制裁 スロバキアが反対し合意できず 背景に天然ガスのロシア依存

国際

 EU=ヨーロッパ連合はロシア産原油の「上限価格引き下げ」など対ロシア制裁を議論しましたが、スロバキアが反対し、15日は合意に至りませんでした。

EU カラス外交安全保障上級代表
「EUは対ロシア制裁として最も厳しいパッケージの一つを承認しようとしていた。本日、合意に至らなかったことを非常に残念に思う。率直に言って私たちはスロバキアを納得させるところまで本当にあと一歩のところまで来ていた」

 EUは15日、ベルギーのブリュッセルで外相会合を開き、第18弾の対ロシア制裁を議論しました。

 ロシア産原油の上限価格を15%ほど引き下げる案などを議論しましたが、スロバキアが反対し、合意できませんでした。

 スロバキアは今回の制裁とは別に「ロシア産天然ガスの輸入を2028年までに段階的に停止する」というEUの案を巡り、「2034年まで輸入を継続できる例外措置」を認めるよう求めていて、このことが反対した背景にあるとみられます。

 EUの外相にあたるカラス外交安全保障上級代表は会合後、「ボールはスロバキア側にある」としながら、16日にも合意を目指す考えを示しました。