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フジテレビが検証番組を放送 日枝体制の長期化がガバナンス不全の一因など指摘

経済

 フジテレビは中居正広氏と元アナウンサーの女性を巡る問題について、対応の誤りや、背景となった企業風土を検証する番組を放送しました。

 検証番組は6日午前10時から1時間45分の放送で、冒頭、清水賢治社長が被害女性への不適切な対応を謝罪しました。

 そのうえで、「人権を尊重する会社として生まれ変わる」と話しました。

 番組では被害女性への初期の対応や、1月17日の会見にテレビカメラを入れなかった経緯を関係者の証言などで振り返りました。

 長年にわたる日枝久元取締役相談役の経営や企業風土への影響も検証しました。

 社長経験者が取材に応じ、豊田皓氏が「役員の指名も報酬の決定も日枝氏が行っていた」「他の役員と大きな権力格差が存在し忖度(そんたく)はあったと思う」とコメントしたほか、遠藤龍之介氏は「ハラスメントを経験した人が上がってしまうこともあり、強烈な違和感があった」と話し、日枝氏が人事権を持ち続けたことが、ガバナンスが機能しなかった一因だと指摘しました。

 フジテレビは日枝氏に取材を申し込んだものの、応じなかったということです。

 さらに、港浩一元社長が過去に若手社員の中から一部の女性を集めて定期的に会合を開いていたとして、「入社式で並んでいる新入社員の中から最終的に港氏が指名していると説明された」などと参加者の女性社員の証言を紹介しました。

 また、大多亮元専務も女性アナウンサーを呼んで会合を開いていて、「女性アナウンサーは上質なキャバ嬢だ」「ホステスで売れるのが良いアナウンサーだ」と大多氏に言われたと参加者のアナウンサーが証言しました。

 番組では、こうしたハラスメントに寛容とされる企業体質のなか、一連の問題に適切に対応できなかったとしました。