3日、公示される参議院選挙では、国会で議論された政策も争点となります。2日は「夫婦別姓」についてです。
結婚する際、夫婦で姓を統一するか、お互い結婚前の姓を使い続けるかを選べる選択的夫婦別姓制度。
その導入を巡り、28年ぶりに審議が行われました。
立憲民主党と国民民主党は、導入で一致しています。
ただ子どもの姓の決め方などで違いがあり、それぞれ別の法案を提出しました。
立憲・法案提出者 黒岩衆院議員
「(通称使用では)不利益が解消されないお話や自分のアイデンティティーを失いたくないなど、本質的・根源的な苦痛もお聞きして参りました。私どもの法案で(別姓を)実現できると」
国民・法案提出者 円衆院議員
「子どもを持つ選択をしない人、欲しくても子どもを持てない方々もいらっしゃる。婚姻と出産を同時に考えないというようなことも含めて工夫したのがこの案」
一方、日本維新の会は夫婦同姓を維持し、旧姓を使いやすくする法案を提出しました。
維新・法案提出者 藤田衆院議員
「通称として使用する婚姻前の氏を届け出した場合には、運転免許証やパスポートなど戸籍以外のあらゆる公的証明書に旧氏のみが記載される」
自民党は保守派の反発もあり意見集約に至らず、野党法案の採決にも慎重な姿勢を見せました。
自民 山下衆院議員
「別氏制度は旧姓も家族姓も使いたいというニーズに対応しておらず、個人が持つ結婚前のアイデンティティーと結婚後の家族というアイデンティティーの両立が困難」
ANNの世論調査では、ジェンダー・多様性を重視すると答えた人は少ないのが現状です。
与野党は、法案の審議を次の国会へ持ち越したため、選挙後の国会でも争点となります。