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芸備線存廃へ鉄道とバスを比較 増便実証の経済効果は想定の4割以下

広島

JR芸備線の備後庄原駅(庄原市)と備中神代駅(岡山県新見市)間の存廃などを議論する再構築協議会が16日、広島市で開かれました。
協議会は、鉄道とバスについて経済効果や費用負担、利用者の利便性など10項目で比較した上で、来年3月を目途に方針をまとめる方針です。

協議会で示された比較項目には利用者や地域住民への便益、住民や来訪者による消費などの経済波及効果、初期投資や運営費といった費用負担のほか、地域公共交通の持続可能性やサービス水準などが盛り込まれています。
11月の協議会で再構築方針の骨子案を示す見通しです。

協議会では、去年7月から今年6月まで実施した鉄道による実証事業の検証結果も報告されました。ダイヤ増便や二次交通との連携、観光ツアー造成などによる経済効果は年間換算で約1億3500万円となり、当初想定を大きく下回りました。
増便列車によって新たな来訪者の獲得や遠方からの誘客に一定の効果があったと評価する一方、多くの利用者が「芸備線への乗車自体」を目的としており、沿線での宿泊や買い物などの観光消費につながりにくかったと分析しています。
利用者アンケートでは沿線2市での消費額が3000円未満という回答が過半数を占め、地域経済への波及効果を高めることが課題として示されました。

また、鉄道存続を前提に現在の実証事業を恒久化した場合、年間の費用は約8億3000万円となる一方、経済効果は約4億1000万円にとどまると報告されました。

庄原市の木村洋副市長は「一旦なくなってしまうと元には戻らないことになるので、今の段階で観光面での可能性をしっかり見極めておきたい」と述べました。

一方、先月から始まったバス実証事業の途中経過も報告されました。平日の実証バスは新見-東城間が最も利用され、6月の1便当たりの平均乗車人数は約4人でした。高校生モニター調査では、バス停の位置による利便性向上を評価する声があった一方、乗り心地や移動時間については厳しい評価もみられました。

協議会は9月まで続くバス実証事業の結果も踏まえ、10月以降に鉄道とバスの比較検討を本格化させます。11月の協議会で再構築方針の骨子案を示し、来年3月に最終的な方針を決定する予定です。

また、JR西日本は、仮に鉄道を維持する場合には線路や施設を自治体側が保有し、JRが運行を担う「上下分離方式」を想定しているとの考えを示しました。
バス転換となった場合についても、車両導入などの初期費用に加え、一定期間は運行費用を支援する考えを明らかにしました。