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約20年ぶり 国会前で被爆者らデモ…344万筆の署名も提出 広島でも

広島

核兵器廃絶を訴えるため国会議事堂前に全国から被爆者らが集まりました。街頭でのデモは約20年ぶりです。

矢田息吹記者「現在国会前では核廃絶を願って大規模な集会が開かれています。これから被爆者らがマイクを握って訴えます」

21日、東京の国会前で行われた核兵器廃絶を訴える大規模な集会。去年ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の呼びかけで被爆者ら約300人が全国から集まりました。

日本被団協 浜住治郎事務局長「私たちは核兵器禁止条約に日本が速やかに加盟し批准するよう決断を求め、核兵器廃絶の先頭に立つように求めていきましょう」

それと同じ時間、東京での動きに合わせ広島・原爆ドーム前でも100人近くが集まり声があげられました。

県被団協 箕牧智之理事長「非核三原則の法制化、原爆被害者への国家補償、核兵器禁止条約に署名批准すること、これらを私たちは強く求めます」

かつては座り込みをはじめ街頭で度々訴えを行ってきた日本被団協。被爆者の高齢化などもあり近年は遠ざかっていましたが、今回被爆80年の節目ということもあり約20年ぶりに実現しました。

参加者の中には20代の若者も…

広島出身の高橋悠太さんはSNSで参加を呼び掛けるなど裏方の仕事も担ってきました。

NGO連絡会幹事 高橋悠太さん「私もドキドキしていたんですが、皆さんで思いをひとつにできたような感じがします。少しでも多くの人にメッセージが届くと良いなと思っています」

この集会に先立ち、都内の会場には大量の段ボールが運び込まれていました。その数約180箱。全国から集まった核兵器禁止条約への参加を求める署名です。

高橋悠太さん「実物を見ると重みがありますよね。1筆1筆が市民の皆さんの核兵器廃絶への願いですからね。重みがありますよ」

全国様々な団体の呼びかけにより約5年かけて集まった344万筆の署名。会場に来られなかった人たちの思いもこめ政府に届けられました。

外務省 松本恭典審議官「皆さまの本当に切実な思いを非常に重く受け止めさせていただきました。核兵器禁止条約に対する対応について引き続き検討していきたい」