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宮島・高級宿泊施設の誘致計画 反対する住民の思いは…廿日市市

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廿日市市が主導する高級宿泊施設の誘致計画をめぐり宮島が揺れています。一体、何がおきているのでしょうか

先週末も多くの観光客でにぎわった宮島。今年、閑散期と言われる2月としては過去最高の31万5千人あまりが訪れました。先月も約46万人と4月の入島者数は過去2番目の多さです。

観光でにぎわう宮島で廿日市市が主導する高級宿泊施設計画が持ち上がっています。

牧之内 薫記者「商店街の反対側、宮島の東側に建設予定地があります」包ヶ浦自然公園は広さ15.5haです。1978年にオープンし、ピーク時には16万人が訪れていましたが、昨年は2万人に及ばず赤字続きで先月閉鎖しました。

宮島包ヶ浦自然公園を守る会 正木文雄共同代表「非常に危機を感じています。絶滅危惧種の種類がたくさんあるんですよ、動植物の」

包ヶ浦自然公園の高級宿泊施設の建設計画に対し一部の住民らは宮島の生態系や自然環境が壊れると懸念しています。

宮島包ヶ浦自然公園を守る会 山村ゆう子共同代表「市は建てさえすればいいと思っているので、その後のことがあまりにも無責任で」

反対住民らは「包ヶ浦自然公園を守る会」を設立し署名活動を行っています。

廿日市市の計画に反対する理由はもうひとつあります。

正木文雄共同代表「準備会を開く前に正しい説明を町民に対して言うべきじゃないかということ。これが先だと思うんですよ。順序が違う」

廿日市市は去年4月に住民説明会を開いていて、今年度事業者公募に向けた業務費など約1320万円の予算をつけています。

旅行客「外国人を取り込みたいのかわからないですけど、もともとあるものが変に変わりすぎちゃうのが良くないのかな」「地元の人がどういう風に考えられてるのかが大事だなぁ」

本格協議に向け19日にはじめて住民5人と準備会を開くことにしています。

正木文雄共同代表「官民一体となって検討してもらいたいと思うんです。だからこの案は白紙にして初めからゼロからスタートしましょう」