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酒を通じた支援の輪 広島・竹原市の酒蔵で能登の酒造り

広島

能登半島地震で被災した地域への酒を通じた支援の輪が広がっています。竹原市の酒蔵で能登の酒造りが進んでいます。

蒸し米をタンクに入れ仕込み作業を手伝うのは石川県輪島市の日吉酒造店・杜氏 日吉智さんです。

藤井酒造の酒の状態や香りなどを細かくチェックするのには理由がありました。

日吉さんの酒蔵は輪島朝市の中心部にあり、1月の地震で倒壊し酒蔵のタンクも埋もれてしまいました。

日吉酒造店・杜氏 日吉智さん「建物が崩れるのも見ましたし、その時点で自分の中では終わったと思った」

被災地・能登にある数々の酒蔵が大きな被害にあっていました。

「能登の酒を絶やしてはならない」全国各地の酒蔵が参加し能登の酒蔵を支援しようという取り組みが立ち上がりました。

日吉酒造店と共同醸造することになったのは竹原市の藤井酒造でした。藤井酒造では2月末から日吉酒造店が使うはずだった石川県産米やこうじ菌などを使って酒造りを開始しました。

作っているのは日吉酒造店オリジナルの「おれの酒」と2つの酒蔵のコラボ酒です。

藤井酒造 藤井義大社長「能登と広島のコラボで生まれたお酒の味わいを楽しみに飲んでいただけたらうれしい」

日吉酒造店杜氏 日吉智さん「うちのお酒のファンの方にも藤井酒造のファンの方にも飲んでいただけるチャンスがある。今までにない形の味になると思うので楽しみに飲んでいただきたい」

酒蔵支援プロジェクトで造られる酒は来月完成予定でクラウドファンディングの支援者に返礼品として届くということです。

また返礼品以外では日吉酒造店でも販売予定で広島県内の酒店でも流通する可能性もあるということです。県内の酒店での売り上げの一部は日吉酒造店の再建費用に充てられるということです。