最高裁での逆転勝訴から13日。クマの駆除を巡って猟銃を失っていたハンターに公安委員会が謝罪し、7年ぶりに猟銃が返還されました。
■冬眠明けのクマ 動き活発化
止まることなく歩き続けて突然、走り出すことも。うっすらと霧が掛かる中、クマが現れました。一切、止まることなく動き続けます。
今週、長野県内で行われたドローンによるクマの生態調査の際に記録された映像です。
クマが現れた場所の近くには住宅などの建物もいくつか確認できます。クマがいたのは人の生活圏から数百メートルの場所です。
早くも人里近くへ姿を見せているクマについて、専門家は…。
岩手大学農学部 山内貴義准教授
「見て分かるように、のっそりのっそり歩いている。(今の時期は)山菜や新緑の芽を食べるが、まだ十分に餌(えさ)資源がある状態ではない。里に下りてくる可能性はある」
いよいよ本格的に“目覚めの季節”を迎えたようです。
石川県の自然を観察することのできる施設でも4月に入って連日、クマを目撃。斜面に現れたクマは何かを食べているのでしょうか、しきりに口を動かしています。
ブナオ山観察舎 後藤理子さん
「ここから冬眠明け、そろそろしているのが分かる。ちゃんと動き出しているクマが増えている」
3日前には、うっすらと残る雪の上に親子グマが現れました。
ブナオ山観察舎 後藤理子さん
「ちょっと気温が上がったりするとクマが暑いのか、冷たい残雪の上に来たり、寝そべったりとか、この子みたいに雪をなめたりする様子は時々みられます」
■猟銃 7年ぶりハンターに返還
これから活発になるクマと連日、向き合う人にも9日、動きがありました。
神妙な面持ちで現れた男性は北海道警察です。
北海道警察本部 生活安全部保安課 徳田一志課長
「池上様にご不便ご負担をお掛けしたことをおわびするように伝えてほしいと指示を受けたので本日、参りました」
北海道猟友会砂川支部 池上治男さん(77)
「公安委員会ではなく代理で来た?」
北海道警察本部 生活安全部保安課 徳田一志課長
「代理と言いますか…。池上様にご不便ご負担をお掛けしたことをおわび申し上げます」
話を聞いているのは北海道猟友会砂川支部の池上さんです。
2018年、クマを駆除する際に建物側に発砲したとして、北海道公安委員会から銃を持つ許可を取り消されていました。その後、池上さんの戦いは法廷へ。
銃を持てない期間も“丸腰ハンター”として地域を守り続けてきました。
そして先月、最高裁はハンターの「公益性」を評価し、北海道公安委員会の判断は「違法」と判断。池上さんは銃を取り戻しました。
しかし、銃はすぐには手元へ戻りませんでした。
北海道猟友会砂川支部 池上治男さん
「(Q.今、銃はどこに?)それは私が聞きたいくらい。私には分からない」
と言っていましたが、ようやく…。
北海道猟友会砂川支部 池上治男さん
「(Q.無事、戻った?)戻ったよ。銃はガンロッカーに入れて戻りました」
最高裁の判決から13日が経った今月9日に無事、7年ぶりに手元へ銃が戻りました。