国産ウナギのうな丼、なんと1800円。安さの秘密は「昼だけ営業」です。
さばきたての国産ブランドウナギが炭火でパリっと焼き上がり、新米のコシヒカリを使ったアツアツの炊きたてご飯の上に。
ウナギ1尾の半分が乗った「うな丼」。物価高のなか、その価格は格安の1000円台です。
「安くて、早くて、うまい」3拍子がそろった極上のうなぎに舌鼓。
30代の人
「うまっ。いいですね。皮パリパリで好きな味」
さらに、黒毛和牛とうなぎのぜいたくすぎるスペシャルコラボメニューから富士山のようにそびえたつうな丼まで。
表面はパリパリ。中はふんわり。うなぎを蒸さずに焼く、「関西風」のかば焼きです。
「土用の丑(うし)の日」が過ぎても連日、満席の人気店。その名も「昼だけうなぎ屋」。店の名前の通り、営業時間は昼だけ。午前11時から午後2時半までの3時間半です。
店は名古屋発祥で、今年5月に関東初進出として茨城県の日立店がオープン。来月には東京・池袋でもオープン予定です。
80代の男性が食べているのは、うなぎがまるまる1尾入ったうな丼。このボリュームで2900円です。
26日は大ぶりな国産ウナギを使用していて、このサイズでは6000円ほどするのが相場だといいますが、この店ではその半額でいただけます。
80代の人
「これは最強。インスタグラムで店を知って一度来てみたいと思って、ナビを頼りに来た」
SNS映えする限定メニューも。
地元のブランド牛「常陸牛」をレアに焼き上げたステーキ。A5ランクの高級和牛をウナギの上に乗せた一品、「常陸牛とうなぎひつまぶし」は2900円から。
子育て中のお母さんが注文。自分へのご褒美として、ぜいたくランチを味わいます。
26日、15歳の誕生日を迎えた中学生は祖父母からのプレゼントで特大のうな重を注文。
店の名物「富士マウンテン」はうなぎが2尾も入っています。
15歳の人(26日誕生日)
「うまっ、今まで食べたうなぎで一番うまい」
硬式野球のピッチャーをしていて、今がまさに食べ盛り。あっという間に完食です。
15歳の人(26日誕生日)
「めっちゃうまかった」
「(Q.9回まで投げられそう?)はい」
昼だけ営業のうなぎ店、安さの訳は…。
昼だけうなぎ屋 日立店 坂本良介オーナー
「(営業は)約4時間と短いが、間借りシステムを活用して」
実はこちらの店舗、そもそも夜は日本料理店として営業していますが、空いている昼の時間を有効に使うため、昼営業のうなぎ店をオープンしました。
別の店舗では焼き肉店や焼き鳥店を間借り。初期投資を格段に抑えることができるため…。
質の良いうなぎを安く提供することができるといいます。
26日朝に届いたのは国産のブランドウナギです。
昼だけうなぎ屋 日立店 坂本良介オーナー
「(Q.産地は?)愛知の一色産。脂のりが良く、うなぎの味が濃い」
愛知県西尾市の一色町は、全国有数のウナギの産地として知られています。
串を打つのは20代の女性スタッフ。
昼だけうなぎ屋 日立店 阿久津実李さん(24)
「元々は医療事務で働いていた」
熟練の職人でなくてもうなぎが焼けるようにマニュアル化されています。
昼だけうなぎ屋 日立店 阿久津実李さん
「関東との違いを出すのに皮目を意識して焼いている」
作業の効率化を図ることで人件費も抑えられます。
昼だけうなぎ屋 日立店 坂本良介オーナー
「スタッフの集中力も約4時間の中で思いっきり出してもらう。(客に)おいしいものを食べてもらって、価格帯を下げて、また再来店してもらいたい」
昼だけ営業するうなぎ店は今、広がりを見せています。東京の下町の葛飾区にもお手頃価格でランチを提供する別の店が。
夜は新鮮な海の幸が味わえる居酒屋ですが、昼はうなぎ店が間借りしています。
30代の人
「値段が安いのにすごくおいしい」
大きな二ホンウナギが1尾入ったうな重の松は2900円。
30代の人
「3000円を切るのは安い。都内でこの値段で食べられるならまた来たい」
40代の人
「脂いっぱいでおいしい。昼に力をつける意味でもきょうは行ってみようと」
昼だけの営業は客にも店側にもメリットが…。
昼だけ鰻重 青戸店 小室功店長
「簡単に言うと、コスパが良い。人件費も家賃もあらゆるところでコスパが良い。うなぎは大判サイズ。色んな人に味わってもらいたい」