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参院選の投開票日控え…X全量分析「外国人問題」急増 不正確情報に注意

政治

 20日に投開票日を迎える参議院選挙について、SNSのX(旧ツイッター)上では「外国人問題」に関する投稿が急増しています。その中には不正確な内容の投稿もあり注意が必要です。

 ANNでは参議院選挙について、Xのすべての投稿を対象に分析ツールを使って調べました。

 参院選の主な「政策」に関連するワードを24に分けて分析すると、公示日からの2週間で「外国人問題」に関する投稿が最も多くなりました。

 いつから投稿が多くなったのか時系列で見てみると、5月は1週間当たりの投稿数は50万ほどでしたが、6月では100万ほどになり、7月に入ると急増して、300万を超えています。

 「外国人」とともに「生活保護」というワードも多く投稿されていますが、その中には、不正確な内容の投稿も含まれていました。

 外国人の生活保護受給は「違憲」だとする投稿は閲覧数が700万以上となっています。

 永住資格を持つ外国人に生活保護を受ける権利があるか争われた裁判で、最高裁判所は2014年、「国民とは日本国民を意味し、外国人は含まれない」とする判決を下しました。

 一方で、自治体の裁量で外国人が保護の対象となることまでは否定しませんでした。

 判決の中で「違憲」との判断は示されていません。

 また、外国人の生活保護を巡っては「生活保護受給者の3件に1件は外国人」との投稿も多く閲覧されています。

 しかし、厚生労働省によりますと、おととし時点で世帯主が外国籍で生活保護を受ける世帯の割合は全体のおよそ2.9%で、3分の1には遠く及びません。外国人が優遇されることもないということです。

 SNS上で選挙に関する投稿が増えていますが、内容が正確かどうかを確かめたうえで1票を投じることが重要です。

 参院選の投開票日は20日です。