大型船の沈没事故など大きな災害が起きた場合に連携して捜索・救助活動を行うために、海上保安庁と海上自衛隊が共同で潜水訓練を行いました。
呉市の海に集まったのは海中で人命救助にあたる呉海上保安部の潜水士、通称「海猿」と背中に爆発物処理班と書かれた海上自衛隊の呉水中処分隊。普段は海中の爆発物処理が主な任務ですが、沈没事故や津波など大きな災害が起きた場合に海上保安庁からの出動要請を受けて人命救助にあたります。
共同で行われた潜水訓練では、ロープを頼りに一列になって海底を捜索しました。
海上自衛隊によりますと、呉水中処分隊は2011年の東日本大震災で捜索活動に参加したほか、最近では愛媛県の来島海峡で起きた沈没事故でも出動したということです。
海上自衛隊 呉水中処分隊 中村大介2等海曹(26)「索信号が違うと感じた。海自は3回引っ張ったら『集まれ』、海保は3回引っ張ったら『要救助者発見』」
呉海上保安部 巡視船きりしま 重富俊介潜水士(29)「瀬戸内海の同じ海で潜っているので、大規模海難があった際には協力し合うことが必要になってくると思う。協力して人命を救助する瀬戸内の安全を守るというところで、お互いの技法などを共有することができたので非常に良かったと思っている」
海上保安庁と海上自衛隊は今後も定期的に共同で潜水訓練を行い、連携を深めていきたいとしています。