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5~11歳ワクチンが承認 専門家は

広島

21日、5歳から11歳へのワクチン接種が承認されました。

小さな子どもの接種には様々な意見が出ています。専門家に聞きました。

広島大学病院 小児科 岡田賢教授「お子さんに対する選択肢が増えた。今まで基礎疾患を持った小さなお子さんはなかなか対処法がなかったので非常にいいこと」

厚生労働省の審議会で議論されたファイザー社製の5~11歳向けのワクチン。21日に特例で承認しました。

岡田教授「(小さな子どもがオミクロン株に感染し)3、4日ほど39度台の熱が出るようなケースが結構あると聞いている。以前のデルタ株より熱が出る患者、特に小児例は増えているのではないかという話もちらほら聞いているので、そういったことが軽減することがあれば非常にいいこと」

子どもは重症化のリスクが低い一方、可能性はゼロではありません。さらに一緒に暮らす大人への影響もあります。

岡田教授「小学校や幼稚園などを中心にかなり感染者が増えている。子どもが(ウイルスを)もらって家族に持ち込むこともかなり出てきている。そういったことを減らして家族単位でコロナから守るという意味でもメリットがある」

子を持つ親たちは

保護者「まだ怖いかな、周りがみんな受け出したらじゃあってなるかもしれないけど、周りの様子を見ちゃうかな」

保護者「(コロナに)かからないだったら受けさせようかなという気持ちもあるが、(副反応が)なければいいかなと思うが打ってわざわざ子どもに辛い思いをさせるのもなという気持ちもちょっと」

副反応について岡田教授は。

岡田教授「米国ではすでに800万人を超える5~12歳の子どもの接種が済んでいる。副反応はそれより若干歳の上の成人と比較して軽いというデータが出つつある。過剰に小さな子どもだから特別大きな副反応が起こると考えなくてもいい」

それでも不安を抱く人は少なくありません。

岡田教授「不安や質問がある人は個別接種を選択するべきだと思う。特に小さな子どもはかかり医のもとで定期的に予防接種を受けてきたと思う。その医師に相談して打つかどうか考えてみてもいい」

一方、健康状態に心配な点がなく早く打ちたいという子どもは集団接種でも問題ないといいます。

日本でも3月から始まる子どもへのワクチン接種。

堀内ワクチン担当大臣「進め方、有効性安全性について国民の皆様方に丁寧に説明し、接種を希望される方に対してはできるだけ早く接種を開始したい」

専門家は子どもたちの生活にかかる負担を心配します。

岡田教授「子どもたちは十分やってくれている。学校で黙食をし手洗いを気をつけてマスクをして、これ以上何かするのはなかなか難しいのではないか。学校は集団生活の大事な場。それが休校になったり、いろいろな話ができなかったりいろいろな制限がかかって学校に行くのが難しくなる子どもも出てきている」

長引くコロナとの戦いは3年目に突入しました。