広島ホームテレビ

築100年以上の古民家がワクチン会場に 広島市

広島

地元住民が身近な場所でワクチンを接種できるようにと選んだ場所は「古民家」でした。

都築亮輔記者「このあたりは住宅も密集していて高齢者も多く住んでいる地域なんですが、その一角にワクチン接種会場となる古民家があります」

明治時代に建てられたという築100年以上の古民家。普段は地域住民のコミュニティスペースとして活用されています。

高齢者介護施設「縁が和」 國松浩司理事長「ここにはりがありますけど1本の木で作られていて、すごい立派なお宅だったんだろうなと」

高齢者介護施設を営む國松さんが地元住民が身近な場所でワクチン接種できるようにと医療機関などと交渉し会場に選ばれました。

高齢者介護施設「縁が和」 國松浩司理事長「普段から町づくりの拠点になっていて、地域の人にとってもなじみがあるようなこういう場所でできたらすごくいいんじゃないかということで」

経過観察などをする客間は20畳の広さがあり、縁側が近く換気もできるため密になる心配もありません。

高齢者介護施設「縁が和」 國松浩司理事長「聞いたところによるとこちらは元は囲炉裏があったお部屋だそうです」

天井が高く歴史を感じるリビングにあたる部屋を使い、地元の病院から派遣された医師がワクチンを注射します。
地域住民主導で接種会場が用意されるのは広島県内では珍しいということです。

高齢者介護施設「縁が和」 國松浩司理事長「接種券がある人でもかかりつけ医を通してお願いすると(接種が)8月以降になってしまう方もいるような状況なので」

國松さんが運営する高齢者介護施設では医師を招いて利用者を対象にしたワクチン接種を1度行っています。
その時、施設の近所に住む高齢者にも身近に接種を受けられる環境が必要だと感じたということです。

高齢者施設利用者の家族「うちの母みたいに認知症で多くの人のところに混ざることが難しい、待ってることが難しかったりする人もいるので、本当にいいことじゃないかなと思う」

古民家の雰囲気で高齢者が落ち着いて接種できることも利点のひとつだといいます。
この古民家では17日に地元の高齢者18人がワクチン接種を受ける予定です。