広島ホームテレビ

放送番組審議会

第459回

開催日:平成28年7月20日 (水)
場所:広島ホームテレビ 本社 特別会議室
【議題】 「第85回系列24社放送番組審議会委員代表者会議」議題
「テレビ朝日系列の報道について 思うこと・望むこと」

今ほど、テレビ報道が問われている時代はない。「放送の自主自律」「言論の自由」「政権との向き合い方」「改憲論議」「災害報道」「事件報道」「ニュースキャスターのあり方」「コメンテーターの役割」等々、日頃ニュースや報道番組を見ていて、感じていること、気になっていることがある。それを踏まえ、今の時代にこそテレビ朝日系列のニュース・報道番組に期待することについて、番組審議会で議論していただいた。

<背景>
・総務大臣の「停波発言」が波紋を広げ、放送と政治の問題がクローズアップされた
・7月の参議院選挙の結果によっては、憲法改正が現実のものになる可能性も
・4月に発生した熊本地震をめぐり、災害報道のあり方が再び注目されることとなった。東日本大震災の傷跡もまだ癒えていない

合評での意見
  • 報道ステーションの富川キャスターは、これまでの久米・古館キャスターに比べてキャラクターが薄いが好感がもてる。当初物足りなさを感じたが、徐々に慣れてきたのと、悪の強さがないぶん、今後どう育っていくか楽しみ。
  • 報道ステーションが、キャスターに番組の独自性を求めるのではなく、素材に力を入れる方向性にしたのは評価する。
  • 選挙報道についてもかたよりのない、淡々とした報道に変わり評価できる。
  • テレビ報道は影響力が大きいから、政治的公平性を強く求められているが、あらゆるメディアから情報が入るネット社会になった今、新聞報道のように、もう少し独自性が入っても良いのではないか。過度に怖がらない調査報道を期待する。
  • 各局、ニュースの切り口が同じである。新聞の方が主張がはっきりしている。TVの事情も理解するが、独自の切り口を期待する。ニュース番組はスポンサーなしで放送してはどうかと思う。
  • 国立西洋美術館が世界遺産に登録されたというニュースは、各局が素晴らしい美術館と絶賛していたが、フジテレビのニュース番組のコメンテーターが唯一、現代の時代ではとても使い勝手の悪い建物であるとコメントしていた。「without fear」「恐れず・懲りず」が報道の精神であってほしい
  • 選挙報道については、視聴者が気づかないことを伝えて欲しい。例えば今の事だけでなく、候補者は過去はどういう人だったかという情報発信を期待したい。
  • 小川アナは冷静でとても良い。富川アナといいコンビである。
  • 報道ステーションのコメンテーターの人選はとても良い。特に後藤氏はバランスが取れていて、コメントもわかりやすい。
  • メインのキャスターでなく、リポーターや天気キャスターの色が濃くなり、派手で人気者になっていくのはニュース番組ではいかがなものか。
  • 報道ステーションに限らないが、日本のニュース番組はスタジオが充実しているが、そこで何とかしようとしている。ニュース現場の報道にもっと力を入れるべきである。
  • そういう意味で、富川キャスターは現場主義だったので期待している。
  • 全国ニュースは東京が中心すぎるように思う。それに比べてNHKは、地方に配慮している。