♠ Episode23｢不適合な男｣

悠介(さいねい)には強いこだわりがある｡
｢ここは僕が世界一落ち着く場所｡だから誰にもここに侵入されたくない｣
｢自宅=自分だけの空間｣というこだわりから､女性からのリクエストがあっても家に入れることは決してなかった｡
だから､結婚はおろか､女性と本気で付き合いたいとは1ミリも思わなかった｡

ある日､結婚を控えた友人の武史(藤井)とリコ(成瀬)と食事を楽しむ悠介｡
そこで､結婚式の二次会の幹事を頼まれ快諾した｡
パートナーは､リコの友人で帰国子女のハルカ(上田)｡
二次会の打ち合わせではハルカがリードするなど､気の強さが伺える｡

ある日､ハルカと会場下見をする約束をしていた悠介だが､熱を出して寝込んでいた｡
そこへ､スーパーの袋を手に突然訪れたハルカ｡
こだわりの家に上がり込み､食事の準備をし始めるハルカに困惑の表情を見せる悠介｡

終始ハルカのペースで､結婚式の日を迎えることとなった｡
悠介とハルカの仕切りの良さもあり､二次会も大盛況に終わった｡
武史からも感謝された2人は3次会に誘われる｡
｢私は帰ろうかな｡すごく疲れちゃったし｡｣
一方の悠介は､帰る素振りを見せるハルカに対し､寂しさを感じてしまう｡
ここで､悠介がとった選択は・・・

>>B:二人で飲もうと誘う

｢せっかくだし､帰る前に二人だけで軽く打ち上げしない？｣

悠介とハルカはBARでしっぽりと飲み直す｡
語り合ううちにワインボトルを空け泥酔したハルカ｡
悠介はタクシーに一緒に乗り込んだ｡

翌朝､悠介が自宅で目覚めると､まさかの裸｡
一方､キッチンからはハルカが朝食を作る音が聞こえてきた｡
手際よく朝食を並べるなど悠介の自宅でマイペースを崩さないハルカ｡
気がつくと悠介は居心地の良さを感じていた｡
それからの悠介は､他の女性を家に上げない自分の世界観は守りつつも､ハルカのことは気になり､誘うようになった｡

ある日､カフェで待ち合わせをした2人｡
するとハルカは､男が運転する車から降りてきた｡
｢彼氏｣というハルカの言葉に驚く悠介｡
ハルカによると､ポリアモリー､つまり色んな人と同時に付き合ってみるスタイルだという｡
海外ではスタンダードで､なんとも帰国子女らしいハルカの言い分｡
納得はできないが一理あると考える悠介｡
これって､告白したら100%OKってこと？
ここで悠介が発した言葉は・・・

>>A：「よかったら俺とも付き合ってみない？」と告白する

｢うん､いいよ｡正直私も悠介のこと気になっていたし｡｣
こうして2人はお試しに条件付きで付き合い､同棲生活をスタートさせた｡
｢このグラスはウイスキー用だから､それ以外のときには使わないで｡｣
悠介の世界観を理解する一方､そうではないケースもしばしば｡
｢そこ俺の場所だから｡｣
｢もう二人の場所でしょ？｣
ソファーに座るポジションだけでも､このこだわり｡
次第に二人の間に微妙な空気が流れるようになる｡

そしてハルカは､悠介の大事にしていたグラスを割ってしまう｡
怒って出ていった悠介は朝帰り｡
他の女と一緒に居たという悠介にハルカはあきれ､別れを告げた｡

相談した武史とリコも､風俗に行った行かないで揉めあげるなど､結婚に対して所詮幻想だと自戒する悠介｡
男と女は煩わしいことばかり・・・｡

その夜､ワインバーで一人で酒を飲むその横に座ったのは一人の男性｡
｢男女が面倒くさい？だったら男と付き合って男と寝たらいいじゃないですか｡｣
男は､悠介の手をそっと握った｡

>>B：「いや、正直どうかなって思うんだけど・・・。」と説教する

ハルカに､ポリアモリーのあり方が理解できないと説教する悠介｡
一方ハルカは､一人ひとりと誠実にお付き合いすることだというが､悠介には理解できなかった｡
だが帰宅後も､悠介の脳裏にハルカの言葉が次々とフラッシュバックしていく｡

｢独り身なのに､何でこんなにきれいにしてるの？｣
｢一人で食べるより二人で食べたほうが美味しいよ｡｣
これから俺は一人で生きていくと決めたのに､なんで・・・｡

それから数日後､二次会幹事の御礼として､武史とリコに招かれた悠介とハルカ｡
そこでハルカは､ポリアモリーに行き詰まり､相手の欠点ばかりが気になってしまうと､一度すべての関係をリセットしたと告白する｡
｢一切欠点のない人なんか､いない｡｣
悠介はハルカにそう言うと､ハルカとの時間が居心地が良かったこと､ハルカのことを考えていると正直に告げる｡
そして2人は正式に付き合うこととなった｡

1年後､悠介とハルカは結婚｡
一人になりたいと思うこともあったが､悠介はハルカの寝顔を見て微笑むのであった｡