♠ Episode21｢隠される女｣

家具屋に勤めるマキとタクヤ、そしてハツネには、奇妙な関係がある。
新人のサトシは、タクヤとハツネの関係を「阿吽の呼吸」と表するがそれもそのはず、二人は元恋人同士だったのだ。
タクヤに振られたというハツネ。しかし、未練はありありだという。
「はやく忘れて、次の男見つけなって」
マキはハツネに前向きになるように言葉をかけるが、そう言わざるをえない理由があった。

それは・・・マキが、タクヤと同棲しているという事実。2人の関係性をオープンにできていないという事実。
マキは「隠される女」だった。

半年前、ハツネと付き合っていたタクヤは、うまく言っていないことをマキに相談した。
「でもなんだろ、マキとこうやって話してると、メチャ自然になれるわ」
タクヤはそう胸の内を明かすとマキの唇を奪い、体を重ねた。そしてマキは、タクヤの家に転がり込むこととなった。

後日、タクヤとの復縁をのぞむハツネはマキに、3人で飲もうと懇願する。
「困るぅ。同棲のこと言うわけにもいかないし、3人で飲むのもキツい。でも、ココでわたしが断るのも変だし......」
マキはタクヤに相談するが、決め兼ねていた。
そこでマキが下した結論は・・・

タクヤとの復縁をのぞむハツネはマキに､3人で飲もうと懇願する｡
そこでマキが下した結論は・・・

>>B:断るのもおかしいので3人で飲みに行く

｢一応､確認しとくけど｡ハツネのこと何とも思ってないよね？｣
タクヤに気持ちがないことを改めて確認するマキ｡
本当は正直に言いたいけど､タクヤから今は時期じゃないと諭され､秘密にしたまま3人は食事に行くことになった｡

想い出の焼き鳥屋でお酒を飲む3人｡もどかしい思いをするマキ｡
掘りごたつの中で､マキの足をまさぐるタクヤ｡
そしてハツネは､それとなくタクヤへの思いを打ち明ける｡
｢わたし振って､後悔とかしてんじゃないの？｣
｢なんで別れたんだろ､わたしたち(笑)｣
イライラするマキ｡
そんなことはお構いなしに､タクヤは店員・美香と会計で談笑｡
そして､帰る道は､タクヤとハツネが同じ方向｡ここでマキはタクヤと一旦別れた｡

タクヤの部屋に戻ったマキ｡しかし､メッセージを送れど返事はなし｡
ようやく帰ってきたのは､深夜2時を回った頃だった｡
｢あれからもう一軒行っちゃってさ〜｡断れないじゃん､あの状況じゃ｣
そっけないリアクションで､タクヤは風呂に入る｡

後日､マキとハツネはお茶をしながら､あの夜のことを振り返るが､ハツネはあまり覚えていない｡
ふと､マキが店の外に目を向けると､タクヤが居酒屋店員・美香と2人で歩いている｡
マキのイライラは沸点に達そうとしていた｡
｢みんなに同棲隠して｡元カノが未練残してて｡挙げ句の果てに､他の女と歩かれて｡
わたしのこと､ホントに好き？｣
はっきりさせたいというマキ､ここで選んだ選択は・・・？

｢みんなに同棲隠して｡元カノが未練残してて｡挙げ句の果てに､他の女と歩かれて｡わたしのこと､ホントに好き？｣ はっきりさせたいというマキ､ここで選んだ選択は・・・？

>>A：同棲を公表すると宣言

マキの決心は固く､ついに職場で事実を発表することとなった｡
｢あの完全プライベートな報告で申し訳ないんですけど｡
わたし････タクヤくんと同棲してます｣
驚く一同｡
しかしその場にハツネはいなかったため､改めて事情説明をするためにマキはハツネの家へ向かうことにした｡

ハツネと会ったマキ､しかしハツネからは思いもよらない言葉が返ってきた｡
｢あんた､よく平気な顔でココ､これんね？
隠してたでしょ､タクヤの家に転がり込んでいることを｡｣
驚くマキ｡
というのも､3人で飲んだ夜､帰り道でタクヤがマキに復縁の話を持ちかけ､よりを戻していたので｡
そしてタクヤからは､｢マキが転がり込んできて迷惑している｡｣というメッセージが・・・｡
全てはタクヤのせいだ！
2人はタクヤの家で帰りを待つことに｡

深夜､何食わぬ顔をして返ってきたタクヤをマキとハツネは詰問する｡
タクヤのスマホからは､居酒屋店員とベッド・インしている写真も出てきた｡
怒りに震える2人｡
｢ゲスの極み！私達の人生から退場して下さい！｣
そういうと､タクヤの股間を蹴り上げ､2人は出ていった｡

後日､タクヤは店を辞め､ハツネはサトシと付き合っていた｡
もう恋愛の相談は結構｡そう笑顔で語るマキの姿があった｡

｢みんなに同棲隠して｡元カノが未練残してて｡
挙げ句の果てに､他の女と歩かれて｡わたしのこと､ホントに好き？｣
はっきりさせたいというマキ､ここでもし違う結末を選んでいたら・・・

>>B：タクヤとの決別を宣言

｢そんなにわたしのこと隠したいなら､全部なかったことにしよ！｣
マキは啖呵を切って家を飛び出した｡

とは言え､実家に帰るのも嫌だしどうしよう・・・途方にくれていたマキ｡
｢マキさん！？｣
振り向くと､コンビニ袋を手にしたサトシの姿があった｡
ただならぬ雰囲気を察知したサトシは､事情を聞くため家に招き入れる｡
同棲していたタクヤの家から飛び出してきたことを知ったサトシは
｢落ち着くまでここにいますか？｣
という言葉に甘え､しばらくお邪魔することに決めた｡
一方のタクヤは､職場で無視を決め込むマキにいらだちを見せる｡

ハツネに事情を話そうとするマキ｡
しかしハツネからは先日の飲み会の帰りにタクヤから手を繋がれて困惑していると逆に相談を持ちかけられる｡
意を決してマキはタクヤに問いただす｡
ハツネとよりを戻すのかどうか､と｡
｢出てった女にブーブー言われたくねえんだよ｡｣
｢私はタクヤのこと好きだった｡でも隠され続け､どれだけ惨めな思いをしたか・・・｡｣
｢・・・・秘密の関係に燃えてただけなんかな｡｣
マキはタクヤのもとから離れ､サトシの家に身を寄せることになった｡

職場ではサトシとの同棲生活をオープンにしたマキ｡
一方のタクヤは､居酒屋店員なのかハツネなのかフラフラし続ける｡
｢嘘は突き通したら嘘じゃなくなるって｡｣
懲りない男､タクヤであった｡