広島ホームテレビ

放送番組審議会

第499回

開催日:2020年9月15日(火)
場 所:広島ホームテレビ特別会議室
【課題】
「揺れる平和都市~被服支廠は残るのか~」
出席委員:

前川功一 委員長、小川富之 副委員長、大井美恵子 委員、河合直人 委員、藤本慎介 委員、東山浩幸 委員、見延典子 委員、石井暖子 委員

合評での意見

<肯定的な意見>

  • 意義と問題点がコンパクトにまとまっていた。各関係者の意見がフラットに取り上げられていた。
  • 広島県と広島市の考え方の違いがよくわかった。
  • 当時を知る被爆者の小笠原さんが手を合わせるシーンなど、心に残る映像があった。また、小笠原さんの言葉「生きとる間に決着が付けばいい」は心に刺さった。当事者が現場で発する言葉の意味は大きい。

<改善を求める意見>

  • 戦争当時、広島市には兵器・食料・軍服の工場があった。被服支廠は、軍都としての広島が持つ“加害性”の象徴。その点をもう少し取り上げてほしかった。
  • 「できたら残したいな」と感じる作り方だが、これから決めていく存廃の判断材料は少なかった。
  • 残すか残さないかについて、広島県民の意見が出なかったのが不足している印象。
  • 内部がどれぐらいの広さでどのような状況なのかが分からなかったのは残念。
  • 表層的な、紹介しただけという印象。深く掘り下げてないが、問題提起するという意味では良かった。
  • 残ることを前提に訴えたいと感じたが、なぜ残さなければならないのか、活用策があるかないかがポイント。なにも活用しないなら残してどうするのか。活用策を3人の被爆者の口から聴きたかった。
  • どうしてマスコミは“現存する最大級の被爆建物”というレッテルを貼るのだろうか。被服支廠は1913年に完成。原爆投下のずっと前からある。もう少しこの点に奥行があり、時間を割けばもっと良かった。
  • 後半に入って被服支廠の説明が続くところでトーンが変わり、普通の説明番組のようになったのが残念。それまで感情的に入り込んでいたのに、次々に出てくる説明の情報処理が追い付かなかった。前半と同様に流れる感じで見たかった。

以上