広島ホームテレビ

放送番組審議会

第351回

開催日:平成17年9月27日(火)
場所:広島ホームテレビ 本社 特別会議室
【課題番組】

テレメンタリー2005

『埋もれた警鐘~旧ユーゴ劣化ウラン弾被災地をゆく~

放送:平成17年8月6日(土)25:46~26:16放送
制作:広島ホームテレビ

☆『秋の番組改編』について
☆ 放送番組全般について
☆ 苦情・意見等の概要について
☆ その他
議事

第36期放送番組審議会の委員長・副委員長が選出された。
委員長:望月成二 副委員長:長谷川忠彦
第11回プログレス賞は、山本委員より選考・結果報告がされた。 
『秋の番組改編』については、担当者から説明がされた。

課題番組について

1991年湾岸戦争から使用されている劣化ウラン弾。放射能レベルは他の核兵器に比べて低いが、爆発時の塵を吸うと、内部被爆や重金属毒性から深刻な健康被害をもたらす。これまで使用されたイラクや旧ユーゴスラビアでは、ガンの多発が報告されている。しかし、国際機関は危険性を強調することはなく、使用を禁止する動きも少ない。使用国のエゴと、置き去りにされる人体への影響、人類初めて広島に原子爆弾が投下された60年前から変わらない構図を検証する。

合評での意見
  • 事実だけを淡々と伝える構成のため、メッセージ性に欠けていた。視聴者に疑問を問いかけ判断させる試行は、見終わって物足りなさを感じさる。視聴者の何故・どうしてという疑問に対しては番組内で回答すべきである。
  • BGMは抑えぎみでナレーションも淡々としていたことが、テーマの深刻さを効果的に伝えていた。旧ユーゴスラビアは、景色もきれいで人々も明るい、それが余計に戦争の悲惨さを感じさせた。
  • 危険地域に軽装で入った映像は、視聴者に実際は大したことないのではと疑いをもたらすような映像だった。
  • 劣化ウラン弾は現在、社会問題となっている。昨年の『テレメンタリー2004 誰のために戦ったのか~劣化ウラン弾にヒバクしたアメリカ兵』  と両方の番組を見ると訴えようとしていることが良くわかった。しかし、今回のものと比較して見るとあれもこれもと沢山詰めすぎたせいで、焦点がぼやけてしまっていた。
  • 劣化ウラン弾の悲惨さを世界に伝えるにはインパクトが薄い。たとえば、導入に「あなたは劣化ウラン弾を知っていますか」とか、かつて広島は50年は草木も育たないと言われていたなどを入れて、視聴者を惹きつけることから始めるべきであった。
  • 放送時間が遅すぎる。
  • 平和都市広島の在広局としてこれからも世界に訴えるような番組制作をして欲しい