世界中を取材した自然を紹介し、環境に関心を。
アジサイ/府中市
府中市の神宮寺は、80種3,000株のアジサイが咲く「あじさい寺」として知られています。 約40年前に住職が植えた一株から始まり、地域住民が協力して現在の景観が作られました。
人の手による適切な管理によって多様な種類が同時に育つ特殊な環境が維持されています。 毎年6月には「あじさい祭り」が開催され、地域の豊かな自然を象徴する場所となっています。
ハマゴウ/廿日市市・宮島
宮島の海岸線には、夏に紫色の花を咲かせてすがすがしい香りを放つハマゴウが自生しています。 乾燥させた実は「蔓荊子(まんけいし)」と呼ばれ、江戸時代の文献にも記された歴史ある生薬です。
自然海岸の減少により全国的に減少していますが、宮島は現在も国内有数の群落を維持しています。 広島大学による植生調査の結果、この植物は宮島独自の海岸生態系を支える重要な存在と判明しました。
女王滝/三原市
三原市本郷町にある女王滝は、高さ25メートル、標高差300メートルの山中を流れ落ちる滝です。 水が白く砕ける様子が「白い袴」のように見えることから、その優美な名が付けられました。
周囲には原生林が残り、過去には大河ドラマのオープニング映像のロケ地にも使用された景勝地です。 広島空港に近い場所にありながら豊かな自然が残されており、地域の貴重な環境資源となっています。
鍋ケ滝/熊本県
熊本県にある鍋ケ滝は、約9万年前の阿蘇山の巨大噴火によって形成された地質学的に珍しい滝です。最大の特徴はカーテンのように幅広く流れ落ちる水幕で、岩層が削られたことで裏側に入ることができます。自然が長い年月をかけて作った芸術作品と評されます。滝の裏側から水の幕越しに外を眺めるという、この滝特有の視点から見える風景が大きな魅力です。
宿根の大桜/竹原市
竹原市にある宿根の大桜は、推定樹齢がおよそ350年とされるエドヒガンザクラです。竹原市の天然記念物に指定されており、高さは約15メートルに達する地域のシンボルです。一般的なソメイヨシノよりも開花時期が1週間ほど早く、春の訪れをいち早く知らせます。毎年春には淡いピンク色の花を枝いっぱいに咲かせ、歴史ある景観を形作っています。
しだれ桜/庄原市
庄原市西城町の円正寺には、推定樹齢が350年を超えるエドヒガンザクラのしだれ桜があります。野生種ならではの長寿な性質を持ち、数百年にわたり地域の気候変化に適応し続けてきました。この巨木を維持するためには豊かな地下水が必要で、現在も地元の手で土壌が守られています。
ホウロクシギ/福山市
福山市松永町の干潟には、春になると大型の渡り鳥であるホウロクシギが飛来します。大きく曲がった長いクチバシを使い、泥の中に潜むカニなどを捕食して生活しています。数千キロを移動する彼らにとって、この干潟は休息と栄養補給に欠かせない中継地点です。国内で干潟が減少する中、このエリアは現在も渡り鳥たちの貴重な生息環境となっています。
サクラソウ/庄原市
庄原市西城町の道後山高原は、標高700メートルに位置する貴重なサクラソウの自生地です。県のレッドデータブックで絶滅危惧種に指定されており、桜に似たピンク色の花を咲かせます。地元有志による継続的な手入れにより、自生する株数はわずかずつですが増加傾向にあります。この花が咲く環境は、標高の高い地域特有の多様な山野草が育つための重要な拠点です。








