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ナゾの“異臭騒ぎ” 4つの仮説を独自検証

社会

神奈川県での“異臭騒ぎ”が止まりません。サンデーステーションでは、“石油タンク漏れ”や“大地震の前触れ”などの説を徹底検証しました。注目したのは、三浦半島の東側に位置する横須賀市の長沢地区。取材には“におい研究”の専門家、光田恵教授にも同行してもらいました。

検証1“青潮”説
これは2017年、東京湾の“青潮”の様子です。大量のプランクトンの死骸が分解され、酸素が欠乏。海面が青白く見える現象です。地元の漁師・岩崎さんは、船の上と自宅で、2回“異臭”を嗅いだと言います。 
「やっぱりゴムくさかったよね。ゴムがなんか焼かれているような臭い。」
漁師歴は20年以上、“青潮”は何度も経験していますが・・
「全然違う。」
神奈川県によると、今年、県内で青潮が発生したとの報告はないそうです。

検証2“大地震の前触れ”説
いくつもの活断層が走っている、三浦半島。立命館大学の高橋特任教授によると、異臭は岩石がこすれ合ったりプレートが剥がれかけた際にも発生する可能性があるといいます。横須賀市と横浜市で採取された、両方の空気から「イソペンタン」や「ペンタン」など、ガソリンなどの蒸発ガスに含まれる、化学物質が検出されました。“地震の前触れ”現象でも、これらは発生するのでしょうか。
「恐らくガソリン由来のものである可能性は高いですよね。」
「もし、これが(異臭騒ぎの)すべてということになれば、“地震由来ということにはならないだろう”と思います。」

検証3“タンカーのガス抜き”説
長沢地区の目の前は、浦賀水道。東京湾から太平洋に抜けるタンカーの通り道です。タンカーの“ガス抜き”は、点検や修理でタンク内に人が立ち入る場合や、積み荷の種類を切り替える際に行う作業。ガソリンなどの積み荷を降ろした後、タンク内に風を送り込んで、成分が溶け出した空気を外の空気と入れ替えます。これが“異臭”の原因となったのでしょうか。ただタンカー運航会社の組合によると、通常“ガス抜き”は湾の外で行うと言います。
「ガスは大気中で拡散する。“ガス抜き”は、全国で行われていて、一部の地域でのみ“異臭問題”が発生することは考えにくい。」

検証4“石油タンク漏れ”説
横浜市の沿岸部にある、製油所の石油タンク。ここではガソリンを“浮き屋根式”のタンクで貯蔵しています。ガソリンの量に合わせて、屋根の高さも変化。ガソリンと屋根の間に隙間が生まれず、蒸発ガスの発生を防止できると言います。
「(浮き屋根式タイプでは)排気する設備がそもそもありませんので、(異臭発生は)ちょっと考えにくいなと思います。」

こちらでは1日10回、異常がないか、点検していると言います。
「異臭が確認されたというタイミングで、製油所のほうにも確認の問い合わせは何件か来ていました。」
「装置の中を異常がないかどうかを確認したうえで、構内では特に異常がありませんということで回答してます。」