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ぞっとしといで

投稿日: 文 : ホビーの匠 MC 中島尚樹

文 : ホビーの匠 MC 中島尚樹

おかげさまでもう随分、このブログも続けさせてもらっている。




怒りをベースとした愚痴をメインにお届けしてきたわけだが



長い間にオイラ自身の考え方が変わることはある。




進化なのか退化なのか、成長なのか老いなのかは知らんけど



考え方は日々変わって行くみたいだ。




その時は完全に自分が正義だと信じてるのに、案外、そうでもなかったり、


逆にオイラの方が悪だったりすることも事実だ。






それを認められるようになったこの頃、過去の発言を紐解きながら



明らかに考え方の変わった項目に修正を加えてみたい。







まず、一番大きく変わったのは




そっとしといて欲しくないってこと。






今更だ。



本当に今更なんだが、そっとしとかれることが恐ろしい。





個人でやってるブログのタイトルも「そっとしといて」だった。


でも、今ではタイトルを「ぞっとしといで」に変更し、



当時から貫いて来た「そっとしといてください」と言うスタイルを



今、懸命に払拭しているところだ。






これは丁寧に説明する必要があると思う。


「ほっといてくれ」「そっとしといて」は大きく違うから。





まず、30前後のオイラは本当に人が苦手だった。


「嘘だぁ」とか言ってくれる人も居るだろうけど、それはもうスルーする。



とにかく人が苦手。今も相当に苦手だが、当時ほどじゃない。


特に30歳を過ぎてからそれは顕著になり、




普段よりうつむいて歩くようになる。




なかなかキツいぜ。人を避けてるのに指を差される仕事をしてるってのは。






だからオイラは、誰とも交わろうとせず、外にも出ようとせず、



傷付かない為に、自分の居場所を無菌状態にして行った。

(こう書くと格好良いけど、要は、ひきこもりね。)




オイラは粛々と仕事をこなす無害な生き物なので


どうか皆さんもオイラに対して無害で居てください…



などと本気で思っていた。






それが「そっとしといて」に集約されて行ったわけね。






そうして、何年ものんびり、穏やかに過ごす中で


公私共に自分が変わる機会が何度かあり、


最近になってやっと、とてもいびつで痛々しくも、懸命に



周囲との「繋がり」を持とうと、もがき始めた。






ところがどうだろう?





外に出れば、誰かと交われるかと思いきや、そんなわけもない。


こちらが笑顔で手を振れば、他人も笑顔で手を振り返すわけもなく…。


「みなさん!中島尚樹が心を入れ替えました!」とアナウンスしても


「誰だよ?それ」と全員がスルーする。





そう、「そっとしといて」とお願いするためには



まずその存在に気付いてもらってないと意味が無い。



係わり合いを持ちたいと願う相手が居てくれて初めて


「そっとしといて」と距離も置けようものなのに…。






言うなれば、20代後半から、誰も寄り付かない自宅の玄関扉に


「立ち入り禁止」の張り紙を貼り出した。


そして、30代半ばまで誰も寄り付かない自宅で静かに暮らす。


30代も終わりに近付き、遂に勇気を出して、その張り紙を剥がしたが、


そもそも周囲に誰も居ないのだから、ドアをノックする人間なんて一人も居ない。






それに気付いて初めて、小さな子供のように


「認められたい」「相手にして欲しい」と思うようになったのね。





mixiを始め、ともだちが増えず狼狽する。


ツイッターを始め、フォロワーが増えず悶絶する。


往来を歩き、一日中、誰にも声を掛けてもらえず号泣する。




本当に自業自得なのね。





周囲との繋がりを拒絶した時間だけ、いや、それ以上の時間を要して


周囲との繋がりを構築していかなければならなくなった。






今までは、街中で「見たことある」と言われると


「そっとしといて」と心の中で叫んでいたが、今では


「中島と言います。また観てください」と言うようにしてる。



イベントで声を掛けられたら、写真を撮ってもらって、握手するようにしてる。



遠くで指を差されたら、昔のオイラは下を向いてその場を離れていた。


今では、その人が話し掛けやすいように笑顔で目を合わせる。






その笑顔の気色悪いこと。





でも、どう思われてもいいの。




どう思われようと、


どうも思われないより何倍もいいから。




当分使っていなかった顔面の筋肉をヒクヒクとひきつらせて


懸命に笑いかける。





努力はまだまだ足りないし、道のりは果てしなく遠いが


オイラは一人じゃないし、背中を押してくれる存在が居るわけだから、


そんな人たちのためにも、今日も笑顔を引きつらせる。



その笑顔を見た人は誰もがドン引くとは知りつつも…。





周囲との接触を拒み続け「そっとしといて」精神は、


その引きつった笑顔で、おもてなしする「ぞっとしといで」精神に



変わりつつある今日この頃。



※このブログは全てフィクションです。ブログの全文はホームテレビの審査を経て掲載されています。


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