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間違いなく広島で最もマイナーなアナウンサーである。街で気づかれることもなく、静かにくらしている。
取材先で名刺を出すと、ほぼ毎回「アナウンサーだったんですか。今度気をつけて見ておきます」というリアクションが返ってくる。それもそのはず、画面への露出度が圧倒的に低い。あまりにもTVでわが息子の姿を見ない両親が心配して電話してくるくらいである。
悲しすぎる話のように思われるかもしれないが、当の本人はそのことについて特に卑屈にはなっていない。この職業、勝負は技術だという自負があるからだ。顔を知られていなくても、声はよく知られている、そんな知る人ぞ知る存在って格好いいと思う。
とはいえ、夜の流川。「見たことありますよぉ」「うそ。絶対無い」「いついつのなになにっていう番組に出てたでしょ」「うむ。確かに出演していた」「さっきから、あっ、この人TVに出てる人だって思ってたんですよぉ」「なるほど。ここはいい店だ。ボトルを入れよう」こんな自分がちょっぴりかわいい。
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